「国語力が高い人は、英語力も比例して高くなるんじゃないか?」
最近、よくそんなふうに思うことがあるんですよね。
私自身、翻訳の仕事を通して実感しているのは、言語のセンスは日本語も英語も共通しているということ。つまり、母国語である日本語を深く扱える人、例えば文章を書いたりするのが得意だったり、読書が趣味だったりする人ほど、英語の習得もスムーズになる傾向があるんです。
英語学習に行き詰まったら、日本語を磨こう
もし、英語の勉強をしていて「なかなか思うように進まないな…」みたいに感じたのなら、思い切っていったん英語から離れてみて、代わりに日本語力を鍛えてみるのも一つの方法かも。
- 小説やエッセイを読む(好きなジャンルから始めてOK)
- さまざまなジャンルの漫画に触れる(ジャンルが色々の方が表現力も広がる!)
- 映画の字幕を観察してみる

特に字幕は翻訳者のセンスが直に表れる部分なので、「へぇ~、この表現にこの日本語を当てるんだ!」みたいな発見があったりもして。翻訳者によって作品の魅力が倍増することもあれば、逆にもったいなく感じることも。そういう視点で観ることを通して、楽しみながら自然と語感を磨くことができると思う。
「私にしかできない訳」を目指して
私は仕事柄、日々、英訳・和訳の両方をしているわけなんですが、特に日本語から英語へ訳す場面の方が多いんですね。そんなときに常に意識しているのは、**「私にしかできない翻訳をしよう」**ってこと。
たとえ短い文章でも、同じ文脈でも、毎回ちょっとずつ単語や言い回しを変えてみる。そうすることで“私らしさ”が生まれ、ありきたりな訳ではなくなるんですね~。
もちろんその過程では、日本語と英語を行き来しながら何度も試行錯誤するわけなんですが。だからこそ、日本語の語彙力が豊かであればあるほど選択肢が増え、「これだ!」と思える表現にたどり着きやすいんです。
日本語は語彙の宝庫
英語を学んだことのある人なら耳にしたことがあるかもしれませんが、日本語の語彙の豊かさは英語をはるかに上回っているんです!
そのため、日本語の文章を100%完璧な英語に置き換えることは不可能に近い。だからこそ英訳のときは「一語一訳」にこだわらず、和文全体の流れをつかんで最適な英語を選ぶことが重要になるんです。
日本語では一単語で端的に表せる内容だったとしても、英語に変えるとなるとしっくりくるものがない場合って結構多いんですよね。そんな場合には、日本語一単語に対してちょっとした短文で説明するような流れにすることもあったりして。
逆にそのプロセスを楽しめるようになると、通り一遍の訳文ではなく、ぐっと魅力的な文章が生まれるんですよ~。
まとめ:遠回りのようで一番の近道
結局のところ、英語力を伸ばすためには、母国語である日本語を磨くことが一番の近道かもしれないんです。これって、文章に限らず、おしゃべりする際の事を考えても言えることなんですよ、よりその瞬間に言いたい表現に近いものを作り出せたり、ね!日本語独自の言い回しなどは特に、好きなように作り出せちゃう!
日本語の表現力が豊かになればなるほど、英語のニュアンスにしっくりくる日本語が見つけやすくなり、逆に日本語の感覚から英語表現を選ぶときの幅も広がります。
だから、もし英語学習に行き詰まったと感じたら、ぜひ一度日本語を見直してみてください。きっと新しい発見があるはずなんで!