私のお気に入り⑭:1996年 イングリッシュ・ペイシェント』(The English Patient)

あらすじ(概要)
第二次世界大戦末期、カナダ人看護師のハナ(ジュリエット・ビノシュ)は、重度の火傷を負い身元不明の男を世話していた。「イングリッシュ・ペイシェント(イギリス人患者)」と呼ばれていたその男は、実はハンガリー出身の地図製作者ラズロ・アルマシー伯爵(レイフ・ファインズ)であった。映画は、彼の記憶の断片を通じて、かつての情熱的な恋愛や戦争による裏切り、喪失の物語が明らかになっていく。

これね、何度見ても号泣しちゃう、名作中の名作だと思う。決して見終わった後にすっきり爽やかになるとは言い難い結末ではあるんだけど、すごく感慨深くもあるの。ストーリーも深く、切なく、悲しく。。。普段なら、悲しく重い結末になることがわかっている物語を何度も見るのは嫌な性分なんだけど、この映画だけは何度も何度も見返したくなるっていう、ね。物語の構成が単純に好きっていうのもあるのかもしれないけども、なんとも、心に響くんだな~。ただ、涙なしには見れません^^;

見どころポイント

■ 1. とにかく壮大で詩的な映像美

サハラ砂漠の広大な風景や、戦時下のヨーロッパの静かな修道院、過去と現在が交錯する構図は、映画そのものを「動く詩」のように感じさせる。撮影監督ジョン・シールの手腕により、映像が情感そのものを語って聞かせるように進んでいく。


■ 2. 禁断の愛を描く濃密なロマンス

アルマシーとキャサリンの関係は、道ならぬ恋でありながら極めて情熱的。愛がもたらす喜びと破滅、その複雑さが嫌というほどリアルに描かれていて、感情を揺さぶられずにはいられない(ToT)


■ 3. 時間軸を巧みに操る構成

物語は現在(患者の看護)と過去(彼の記憶)が交互に描かれ、次第に全体像が明らかになっていく、っていう構成になってて。この構成が謎解きのような緊張感と深みをもたらしてくれるんだな~。記憶の中の物語も鮮明だけど、同時に現在も様々な物語が語られていくっていう連動が凄く上手い。


■ 4. キャストの名演技

  • レイフ・ファインズ:静かな苦悩と激情を内に秘めた演技で、観る者はどんどん引き込まれていくこと間違いなし!彼の記憶の中の姿と現在の患者としての姿が行ったり来たり。
  • ジュリエット・ビノシュ:看護師ハナとしての優しさと孤独感が心に響く演技。患者としての彼の話を聞くうちに、どんどん彼女自身の心にも変化が表れる様をすごくよく演じていると思う。
  • クリスティン・スコット・トーマス:気品と情熱を併せ持つキャサリン役で高く評価されたって言われてるだけあって、彼女無くしてこの作品は成り立たなかったと思うもんね~。
  • ウィレム・デフォー:ミステリアスなキャラ「カラヴァッジョ」が物語に緊張感を与えてる。

■ 5. 戦争の影にある人間ドラマ

この映画は戦争そのものを描くのではなく、戦争の「裏」にある個々の人間の愛、裏切り、救い、悔恨に焦点を当てていると言える。戦争映画というより、愛と記憶の映画になってるからこそ、私も抵抗なく見ることができたんだと思う。戦争という悲劇の裏にあった人間模様っていう、ね。直接的な悲劇ではないけれど、心を引き裂かれるような悲しい物語があったんだ、っていう。

🎬 シーン 1:アルマシーの哲学的セリフ

英語セリフ:

“We are the real countries, not the boundaries drawn on maps with the names of powerful men.”

日本語訳:

「私たちこそが本当の国だ。地図に描かれた境界線や、権力者が付けた名前ではない。」

キーワード:

  • boundaries(境界線)
  • drawn(draw の過去分詞、ここでは「描かれた」)
  • powerful men(権力者たち)

語法ポイント:

  • “not A, but B” は「AではなくB」という対比の言い回しね、これ、よく使うよ~。
  • “drawn on maps” の「on」は「〜の上に」の意味で、場所を示す時にも使うね。
  • “with the names of…” の部分は「〜という名前を使って」という意味で、意外と日常的にも活用できるはず。

🎬 シーン 2:キャサリンのラストレターより

英語セリフ:

“I’ll always come back for you.”

日本語訳:

「私はいつだって、あなたのもとに戻る。」

キーワード:

  • always(いつも)
  • come back(戻る)

文法ポイント:

  • “will” の省略形 “’ll” を使って、意志・約束を示すっていう言い回し、これ、学校では習わないっていうか、私も実際の会話内で学んだんだな~、willって単純な未来形じゃないんだ~ってか、むしろこっちの使い道の方が多くね??ってくらい使う気がする。。。
  • 劇中ではシンプルながら、愛の誓いを強く感じさせるセリフとして登場。

🎬 シーン 3:ハナの気持ちを表すセリフ

英語セリフ:

“When he dies, I’ll die too.”

日本語訳:

「彼が死んだら、私も死ぬわ。」

キーワード:

  • when(〜のとき)
  • die(死ぬ)

文法ポイント:

  • “When + 現在形, will + 動詞” の未来時制の形。今よりも先に何かが起こった時、私もこうなるだろうな~ってことを言いたい時とかね。

🎬 シーン 4:キャサリンがアルマシーに手紙で書く印象的な一文

英語セリフ:

“Every night I cut out my heart. But in the morning, it was full again.”

日本語訳:

「毎晩、心を切り取っていたの。でも朝になるとまた満ちていた。」

キーワード:

  • cut out(切り取る)
  • heart(心)
  • full(満ちている)

語法ポイント:

  • 比喩表現。ここでは心の痛みと、それでも湧き出る愛を象徴しているんだけど、直接的な言い方を敢えてしないことで、たまらない切なさを表現するっていう。。。
  • it was full again の “again” は「再び」の意味で、情緒のリズムを作りだしてるんだと思う。

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